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ケアマネジャーのWORK&LIFE Vol.39

早川直子さん
主任介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護福祉士、社会福祉士主事、管理者

医療ソーシャルワーカーとの出会いをきっかけに福祉の道へ

 

写真中央が早川直子さん

 

 

 20代から30代にかけて病院で医療事務をしていたとき、保険証がない人や高度医療の医療費が払えない人に対し、行政の救済措置があることを知り、福祉に興味を持つようになりました。また、当時は珍しかった医療ソーシャルワーカーが病院に就職してきたことも、福祉の世界へ目を向けるきっかけになったと思います。
 というのも、福祉の知識がまったくなかったため、窓口での相談の対応がしきれなくなり、ソーシャルワーカーに代わってもらうことが増えていったんです。そして色々福祉のことを教えてもらっているうちに、「しっかり勉強をしてみたら?」とすすめられ、9年勤めた病院を思い切ってやめて、福祉系の専門学校に入学しました。
 学校では色々な年代の人と意見交換して視野が広がり、生涯の友人にも出会えました。ただ、当時漠然と医療ソーシャルワーカーになりたいと思っていたものの、とても狭き門で求人がなかったんです。また、「将来相談業務をするには、現場を知らないとダメだ」とも思い、卒業後は地元の老人保健施設で、介護職の仕事を始めました。当初は「介護職を最低1年やってから、相談業務をやってもらう」という約束でしたが、任されたレク係がとても楽しくて、色々なイベントの企画などもするようになり、結局6年間担当しました。

 

 

相手の気持ちを慮りつつ話をしっかり聞き、丁寧な対応を意識

 

 

 その間に、介護福祉士とケアマネジャーの資格を取得し、体力的にもキツくなってきたことから、ケアマネへ転職しようと思ったのですが、当時の施設では欠員がなく、別の居宅事業所に移りました。現在の会社に入社したのは2年前。私は来年60歳になるのですが、もう少し長く勤めたいと思ったのと、自分の最後のステージを見据え、通勤を楽にしたくて、65歳定年で自宅に近いケアメイトを選んだんです。
 仕事をする際は、相手の気持ちを踏みにじらないよう、話をしっかり聞き、相槌やどんな言葉をかけるかを常に意識しながら、「気持ちを受け止めているよ」と意思表示するよう心がけています。また、訪問時間など、約束を絶対守るようにしています。
 一番やりがいを感じるのは利用者の方の希望と、こちらが手配したさまざまなサービスがぴったりあったときです。例えば、配食サービスなら長期間同じ業者から取っていると飽きてしまう方もいるので、複数の業者を紹介して選んでもらい、不満を解消してもらう、といった具合です。
 この仕事で悩みがあるとすれば、やはり書類の仕事が多すぎるということでしょうか。以前と比べれば緩和されてはきているものの、書類づくりのために仕事をしているんじゃないか、と感じることも正直あります。それでも、目標を達成すれば晴れ晴れとしますし、大きな喜びとやりがいを感じられる仕事なので、次も頑張ろうと思えるんですよね。これからケアマネを目指す方や経験が浅い方には、自分らしさを大切にして頑張ってほしいと思います。
 あと、高齢者にとって食事は一番の楽しみのはずなのに、最低限の食事しかできない方がいるというのも悩ましいところです。自治体によっては配食サービスに補助金が出ている所もあるので、どこに住んでいても行政の支援があればもっと充実するのにな、と考えてしまいます。

 

 

ガーデニングが一番のストレス解消法! 職場でも土いじりができて大満足

 

 

 日曜は基本的にお休みですが、利用者の方やご家族の都合にあわせることがあるので、土曜日や祝日は出勤することも多いです。その分、平日振替でお休みをいただいているので、一ヶ月の休みはきっちりいただいています。
 休みの日はガーデニングに精を出していることが多いですね。土いじりがとにかく楽しくて、マンションのベランダで色々なお花やグリーンを育て、家の中にも観葉植物がたくさん並んでいます。最近は、大きくなって家で育てきれなくなったものを事業所に持っていって、職場でも育てているんです。私にとってはガーデニングが一番の趣味でありストレス発散法でもあるので、仕事しながらストレス発散していることになりますね(笑)。

 

 

日曜夕方に数日分のおかずを大量に作っておくのが習慣に

 

 

 食事に関しては日曜の夕方に、日持ちするおかずを肉・魚・野菜のバランスを考えながらたくさん作り、冷蔵庫にしまっているんです。仕事から帰宅したら、適当にチョイスして温めて食べています。トマトなどもいちいち洗って切るのが面倒なので、日曜のうちに切っておき、出して食べるだけにしておくのでとても楽ですよ。ただ、週の半ばには食べ切ってしまうので、後半はスーパーやコンビニの惣菜で済ますことも。そういう、やらなくていいときはやらない、というのも大切かなと思っています。
 健康法というのはとくにないですが、眠くなったら眠るようにしていて、早いときは20〜21時には寝ちゃいます。やはり無理がきかなくなってきていて、寝ないと体力がもたないんですよね。以前電車で通勤していたときは年中寝不足でつらかったですが、今は朝7時半過ぎまで寝ていられるので、睡眠時間をたっぷり取れるようになり、職場が近くなった最大のメリットだと感じています。
 あと、いつも電動自転車で移動しているので、お天気がいい日などはちょっと寄り道してから帰ることもあります。また、午前中に訪問がある日は、お昼ご飯をどこで買うかが楽しみで、職場内でもお弁当マップを作ろうという話になっているんですよ。

 

 

人生をやりきるのが目標。今は認知症カフェの立ち上げに奔走中

 

 今後の目標ですが、ちょうど今、同じケアメイト品川で働く看護小規模多機能のケアマネと一緒に、7月オープン予定の品川区認定認知症カフェを立ち上げる準備中です。オープンしたら、月に一度カフェを開催する予定です。認知症の方がただ集まる場所ではなく、私が事業所に持ち込んだお花を一緒に育てたり、お花を材料に手工芸品を作ったりしながら、お話しできるスペースにしたいと思っています。
 そして、65歳まで元気に仕事を頑張って、さっぱりとした気持ちで定年を迎えたいです。そう思えるのもやはりこの仕事が好きになったからこそ。リタイア後はガーデニングをしながら遊んで暮らせれば嬉しいですが(笑)、やりきったと言える人生にしたいので、とにかく今は仕事に全力投球したいです。そして、住み慣れた地域で自分の老後を迎えられたらいいな、と思っています。

 

所属先:株式会社ケアメイト品川 居宅介護支援事業所